美容外科で働くメリットと注意点

一口に看護師の仕事と言っても、勤務先によって仕事内容は異なります。中でも、美意識の高まりによって需要が増加傾向にあるのが美容外科での仕事です。美容外科とは脂肪吸引や整形など、美容に関係する施術を行うクリニックのことをいいます。そんな美容外科で看護師が働く大きなメリットは、まず給与水準の高さでしょう。

一般的な医療施設の外科勤務の平均給料は30万円前後だと言われていますが、美容外科は35万円前後だそうです。これは、美容系の施術は保険適用外の自由診療のため、クリニックとしての利益率が高く、従業員の給料に還元しやすいからです。実際に高収入を目当てに病院勤務からクリニックへ転職する人も少なくありません。

次に、働きやすさも美容外科の魅力の一つです。美容クリニックは原則日中だけの営業で、予約によって来院者の数を調整しているので、夜勤はもちろん、時間外勤務もあまりありません。そのため、日勤と夜勤の変則勤務による肉体的負担で体調を崩す心配がなく、生活のリズムを変えずに働くことができます。子育てと仕事の両立を考えている人にとって、この点は大きなメリットだといえるでしょう。

ただし、気を付けなくてはいけない点もあります。美容クリニックでの仕事は、通常の看護スキルを用いる機会が少ないため、看護師としての勘が鈍ってしまうという点です。美容クリニックでずっと働き続ける覚悟があれば影響はありませんが、病院看護師として復職をする場合は、ブランクを埋めるのに苦労をしてしまうこともあるでしょう。そのため、メリットとデメリットの両方を考えて、勤務先として選ばなければなりません。